12月のおすすめCD
ランチのおすすめCDコーナー♫
メリークリスマス!皆さん、いかがお過ごしですか?僕は今日もこうしてCDを聴いています。パーティやら忘年会やらで、何かと出費が多い12月。でもCDは買わずにいられない、気が付けばレコード屋にいる。そんなジャンキーなあなたのために、お財布に優しい1000円CDシリーズからセレクトしてみました。
パウリーニョ・ダ・ヴィオラ “エウ・カント・サンバ”
レーベル:RCA/SONY MUSIC
品 番:SICP4828
発表年:1989年(2016年再発・国内盤)
価 格:1,000円+税
買った店:タワー・レコード新宿店
まず、ジャケットがいいですね。大きな木に寄りかかって、何やら楽しげに上の方を見上げるパウリーニョさん。その目線の先には何があるのでしょうか?ミニスカートのお姉ちゃんが木登りしてるのでしょうか?それとも、久々にグッドイヤーの飛行船を目撃したのでしょうか?僕も定年退職してする事がなくなったら、木場公園で一日こうしているかもしれません。それで、子どもと遊びに来た若いお母さんに通報される、と。
話を戻します。超重要サンビスタ、パウリーニョ・ダ・ヴィオラ。伝説の(今もあるけど)ショーロ・バンド、エポカ・ジ・オウロに在籍した名ギター奏者、セザール・ファリアを父に持ち、21歳でポルテーラに参加、以後、サンバ界の超重要アーティストとして、今日に至るまで活躍を続けています。1942年のお生まれですから今年で74歳。
そんな長いキャリアを誇るパウリーニョさんが1989年にRCAから発表したのが本作「私はサンバを歌う」。収められている「私はサンバを歌う(eu canto samba)」や「涙もかれて(nao tenho lagrimas)」は、多くのアーティストに取り上げられている名曲ですので、皆さん、聴けば「ああ、この曲か」とお思いになることでしょう。彼の代表作の一つにして、国内版としては待望の初CD化、それが一枚千円で買えるのですから、いい時代になりました。
パウリーニョさんのサンバは、「サンバの貴公子」の異名のとおり、甘い歌声と洗練された作風が特徴です。例えて言うなら、サンバを流すクラブがあるとして、エンヘードだパゴージだと、夜通しさんざん盛り上がった後の、疲れてぐったりした体を預けるのに最適な優しい、美しいサンバ。パウリーニョさんとエルトン・メデイロスとの共作で「夜明けのサンバ(samba na madrugada)」という名作がありますが、夜明けが一番似合う歌声の持ち主、それがパウリーニョ・ダ・ヴィオラさんです。
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